• 溶接技術について

  • 精和工業所では、過去50年以上に渡り、ステンレス薄板の溶接加工を行ってきました。特に、電気温水器やヒートポンプ式温水器に使用される貯湯タンクの溶接加工においては、耐食性や溶接部の強度を確保できる溶接加工方法を確立し、国内の給湯機器に数多く採用され、業界でも注目されてきました。
    家庭用燃料電池においては、都市ガスやLPガスから水素を取り出す燃料処理器や発電素子部を収納するホットモジュール筐体などの量産技術を確立し、品質の安定した信頼性の高い製品の製造を行っています。
    また、大学や企業の研究室などで使用される環境試験装置の製造、自動販売機用タンク、小型水処理設備などの製造を行っています。これらの製品では、ニーズに合わせて、設計段階からお客様との打ち合わせを実施し、材料選定や構造などについてのご提案をさせて頂きます。
    航空機搭載用の電気温水器や電池ケースの製造も行っております。これらの製品では、民生品とは異なる、より厳密な品質管理が求められます。

     このような製品の溶接においては、各種ステンレス材料の特性を十分に理解した上で、溶接を行い、溶接部の強度評価、疲労寿命評価、耐食性評価などを繰り返し実施し、必要に応じて設計の見直しを行います。次に、実際の製造ラインにおいて、品質のばらつきを確認し、適切な溶接条件を設定し、品質の維持、管理について検討します。
    プレス部品の寸法精度のばらつき、溶接機械や溶接冶具の精度、材料素材のばらつき、シールドガス量の管理、消耗部品の交換頻度、作業者によるばらつきなど、これらを考慮しながら、最終的な製造条件を決定することになります。
    このような地道な活動を継続的に行うことにより、溶接部の信頼性を確保するように日々努力しています。